台北 食べ歩き旅行記 '19(2日目)
(2019年10月19日~10月23日)



10月20日(日)

ぱーっぱらぱーぱぱぱーぱららら~♪
本日は競馬の菊花賞の日ではないか。淀の坂を越え、3000mという長丁場で争われるこのレース、大穴狙いのワタクシには一切ご縁のないレースです。ワタクシは淡水河を越えます。


本日の朝ごはんは日本人の口コミが一切なかった(もしくは見落としていた)お店に行くのです。台湾の朝ごはんと言えば有名なものが多くありますが、タロイモラバーは春米鉄板吐司さんの芋頭サンドを目指しました。場所がまた捷運三重国小站という大穴狙いです。
 

注文した商品名がまたヤバいぞ。芋頭泥泥(50元)と紅茶鮮奶茶(55元)です。

泥泥のネーミングに、不倫ドラマのように芋頭餡が粘着質でネットリしてるのかと思っていましたが、お味は甘さが控えめで意外にさっぱりですよ。ほんのりの甘さです。こんがりトーストのふっくらさも良かった。トーストがサクサクもっちりでこっちが主役じゃねえかとさえ思いましたぞ。台湾はパンも旨いのだ。

春米鉄板吐司さんには日曜日に行ったんだけど大人気店でしたよ。店が小さくキッチンも大忙しで回っていない印象かな。テキパキ気持ちよく働いているんだけど、少々時間をずらしていった方が落ち着けるのかな。人気のオーダーはやっぱり肉系みたい。タロイモは朝食にもなる逸材だな。



食後は大橋頭站でお買い物。まあいつもの迪化街巡りとカルフールです。今回はストック過剰のため林華泰茶行さんには寄らなかったけど店内大混雑でした。

それにしてもいつも迪化街やカルフールにはホテルのある中山か雙連から歩いて来てたんだけど、どうして今までMRT大橋頭站を利用しなかったのかは謎だな。
 

お昼はまた新北市三重區に行きますよ。下車駅は徐匯中学站、チャレンジャーです。小林純手工水餃さんです。この店は水餃屋さんを探していたときに見つけて、特に立地の遠さもあって水餃子では目を引かなかったんだけどメニューを見てつい来てしまいました。

そうメニューを見ていたら香菇がいっぱいあった。香菇湯餃、香菇湯麺、香菇米粉、香菇湯飯などなど。椎茸好きの我が家にはチャレンジする大義があるんです。ただ椎茸好きとはいえど香菇三昧はゴメンこうむりたいわけで注文は水餃(15個)、香菇湯飯、酸辣湯、小菜(豆干)です。
 

料理がどんどん運ばれてきてやっちまったことに気づく。水餃は自分で個数を指定したのだからいい。香菇湯飯だ。そのご飯の量を見てギョッとした。普通の2杯分くらいの米量がある。嫁が遠い目でこちらを見る。食べますよ、ちゃんと。

水餃は皮がもちもちで餡はむぎゅむぎゅQQですよ。豆干はがっつり煮込んであるというよりもほどほどに煮込んで八角を効かせたタレがかかっているやつ。酸辣湯は具だくさんでカツオの出汁も効いたやさしい旨さ満載ですよ。

そして本題の香菇湯飯ですが、思ったのとは少し違ったな。イメージ的には台南の石精臼蚵仔煎の香菇飯湯だったんだけど、あんまり出汁に椎茸の主張はない。澄んだ味の出汁でそこにセロリの香りが効いてさらさらと食えてしまう安心の一品でした。椎茸はトッピング級のお役目かな。やっぱり日本人には米なんだな。

外国人があまり来ないのか食べ方をレクチャーされたり、激しくチラ見されたり、店のおばちゃんたちの監視下に置かれたのは言うまでもない。




食後のデザートを求めに台北橋站の服氷易さんに行ってみた。マンゴーが諦めきれなかった。それなのにシャッターガラガラ状態。

その日の夕方、服氷易さんのフェイスブックが更新されていた。臨時休業しますって。開店時間前だったら許す。開店時間から数時間後の通知は許せん。ホテルに戻って不貞寝してやる。不貞寝した。その間にひとりでぶらぶらしていた嫁が50嵐でタピオカミルクティー(50元)を買ってきた。
 

流行に振り回される日本では飲みにくいのだ。タピオカというよりミルクティーが旨い。久しぶりにタピ活したお。




たまには普通の小籠包を食おう。いくつかの候補から今回は中正紀念堂站の黄龍荘に行くことにした。落ち着けて、ゴボウ茶が飲めて、日曜日に営業しているから重宝するんだよね。そうそうこの前、日本のテレビで取り上げられていたからオーナーも有頂天状態かもしれん。

店に行って驚いた。満席。少々席待ちまでした。人気店とはおいしい証だろうと我慢した。

注文はほぼブレない。小籠包ばっか食い歩いていた頃は変化を求めたけど、時々しか来なくなったから無難かつ王道ですよ。小籠湯包(140元)と蝦仁蛋炒飯(130元)と酸辣湯(110元)。
 

まず蝦仁蛋炒飯がやってきた。記憶が正しければ目に余るボリューム減だと思います。味はおいしい。以前はエビが炒飯にまみれていたのに、日本式かビジュアル重視にしたのかエビが炒飯の上にひょこんと載るようになったらしい。

そして小籠湯包がやってきた。こちらも記憶が正しければ寂しいものになっているような感じ。以前は豊満だったのに今回は小振りなおっぱいのようだ。持ち上げても萎れていて、餡の肉汁(スープ)は皆無でした。スープたっぷりで重量感があって、頬張れば笑顔になれる小籠包はもう期待できないのかな。
 

酸辣湯は全然来ない。酸辣湯ってすぐに配膳されるもんじゃねえのか。小籠湯包と蝦仁蛋炒飯はとうに食べ終わり、ネガティブさも手伝って、注文を忘れられているねと帰ろうとしたころ酸辣湯、超重役出勤です。しかしその酸辣湯がウマかった。コクがあってゴマ油の使い方がやっぱり好みでした。作り置きじゃないのかも。ゴボウ茶も最高だ。

しかし黄龍荘は済南鮮湯包同様に庶民店から人気店というレールに乗ってしまったかのようでした。そういう意味では鼎泰豐の安定感は優良店なのかもしれん。



出会いがあれば別れもある。別れもあれば出会いもある。そんなセンチメンタルに浸っている暇はない。デザートですよ。國父紀念館站に向かいますよ。

日本にも大挙押し寄せている鮮芋仙さんです。東京近郊に7店舗もあるとかハリキリすぎでしょ。ちなみに日本の芋園のお値段は800円(L)らしい。鮮芋仙さんのモットーは『新鮮・天然・健康・作り置きしない』です。つまりカロリーゼロってことか?と都合のいい誤解をして店に行ってみた。

メニューは困ってしまうくらいある。タロイモラバー向きに芋頭牛奶冰もあるし、芋頭の入った芋圓もある。
 

しかしオーダーはこの店のおすすめ鮮芋仙招牌(80元)ですよ。漢方のようなほろ苦い味の仙草ゼリーにコーヒーフレッシュをかけると、コーヒーゼリーのような味になるらしい。崇拝する大作家先生も「苦いコーヒーゼリーに甘いガムシロップをかけるちゅうのは、真冬の寒い雪山で露天風呂に入る的な、プラスとマイナスのハーモニーがたまらんねんな」と似たようなことを言っておられた。

そんな鮮芋仙招牌の構成員たちは仙草凍(仙草ゼリー)、仙草沙(仙草シャーベット)、芋圓、鮮奶油(コーヒーフレッシュ)。

コーヒーフレッシュを掛けていただけば、漢方のほろ苦い仙草の味はあまり感じず、ぷるぷるの食感が押し寄せてきますよ。とぅるるん。逆に少しクスリ臭い仙草の風味がいいアクセントになっていて最高においしいです。

シャーベットも黒糖っぽい味がついていて甘すぎずおいしい。おまけにモッチモチの芋圓が脇を固める。なんというチームワークでしょうか。まさにプラスとマイナスのバランスの取れたハーモニーがたまらんです。鮮芋仙招牌(80元)、これは食うべきです。

ってか、帰り際、大型メニューの前で人の迷惑を顧みず次回のオーダー選定までしてしまったぜ。


仙草ゼリーについて熱く語り合う夫婦は、今回の訪台目的が芋頭だったことをお互い口に出さずにいる。



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