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利回りと利率の違い


金融商品のパンフレットに『利回り』で表示されているものと、『利率』で表示されているものがよくあります。ここではその違いと、その違いに惑わされないヒントを紹介します。

預貯金などに使われる『利回り』は『年平均利回り』のことです。年平均利回りとは利率をもとに複利運用された最終的な受取額から、元金を差し引いて算出された利息を、預け入れ年数で割る。これを1年あたりの収益とみなして、最初に預け入れた元金で割った数値のことを言います。複利運用された利息を単利換算した場合の利率と言い換えたほうがわかりやすいでしょうか。

一方の『利率』とは、金融商品などの利息を計算する金利で、元金に対する利息の比率のことです。両者とも言葉にすると少し難しいようですが、下に具体的な数字で例を出しますのでそちらを参考にしてください。
 

 
   
【100万円を3年で利率2.00%で運用した場合】
 

まず元金100万円の3年後の手取り額を計算します。

100万円×(1+2.00%)=1,061,208円

元金が100万円利率2%の場合、利息は61,208円になります。
但し、この利息は3年分の利息ですから1年分に換算します。

61,208円÷3≒20,402円

次にこの金額の元金に対しての利率を求めます。

20,402円÷100万円≒0.0204≒2.04%

つまり、この金融商品は利率2%でありながら、利回りで言うと2.04%になるのです。

 

【惑わされないヒント】
 
上の計算で見る限り、複利商品の場合、「利率」より「利回り」のほうがより実態に近いことがわかります。そして、通常「利回り」のほうが「利率」よりも高くなります。

ここで留意して欲しい点はひとつです。金融商品を売る側はこの聞こえの良い数字を間違いなく出してきます。ましてこの数字が実態を表しているので当然です。

ここで考えましょう。「利率」と「利回り」を同じ土俵で比べていませんか。「利率」を基準にするのか、「利回り」を基準にするのか。自分の「判断基準」は統一することが望ましいですね。


 
 

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