ミステリーショッパー体験記

 
 

サラリーマンの副業や専業主婦のお小遣い稼ぎの一役を担っているミステリーショッパー(覆面調査)の仕事を紹介します。
 
ミステリーショッパー調査とは、「訓練された調査員」や「一般の消費者」がお客様の立場で、実際にサービスを体験することにより、現場での改善課題を明らかにしようとするものです。

一般的な調査の流れは、該当店舗に一般客を装い調査票にのっとり「あくまでも普通に」ご飯を食べたり商品を買ったりし、その店舗体験をクライアントに報告して完了です。例えば、飲食店で食後にアンケートを頼まれたりすることがあります。それを仕事としてイメージするとわかりやすいかもしれません。
 

 
  
★ 調査をする上での心構えと注意点 ★
 
調査をする上で、もっとも大事なことは調査を依頼する側が、何を求めているかをしっかり認識することです。当たり前のことですが、多くのクライアントは覆面調査で多くの問題点を浮き彫りにして、競合店との差別化を図ろうとしています。そのためにミステリーショッパーには観察力が大いに求められます。

一方で、僕が心掛けている点は、『調査員はバカになれ』ということです。調査実施会社にもよりますが、以下のような質問を店舗側にするように要請されることがあります。
  • コンビニやスーパーで商品の場所を聞け。
  • トイレの看板が見えても、見えてない振りをしてトイレの場所を聞け。
  • 飲食店で、メニューについて質問をしろ。
もっと踏み込んだ調査では
  • お店にわがままを言え。
  • 店員を困らせて様子を伺え。
など業種や店舗によってさまざまな要請があります。

調査中は普通のお客様を装うことが大事だとされています。しかし、調査内容によっては挙動不審者のような振る舞いや、店側から嫌がられる行動も必要となってきます。自己嫌悪になることもありますが、そんなときは『バカ』になって下さい。
また、上記のような質問を恥ずかしく実施しない人もいますが、この質問等などが調査報告書の信憑性を高める最大のポイントになることを心に留めておきましょう。
調査には『プライド』や『常識』、『やさしさ』は邪魔なものなのです。
 
 
★ 所見と所感 ★
 
調査には所見を求められる場合と所感を求められる場合があります。

所見と所感の違いは下の表を参考にしてもらえばいいと思いますが、簡単に言えば所見は事実を、所感は所見に基づいて感じたことを求められます。クライアントから何を求められているのか、事実なのか印象なのか、この違いは調査をする上でしっかり留意しておくことが大切です。
 

 
上記画像の所見例 上記画像の所感例
  • リンゴが1つある
  • リンゴは赤い
  • リンゴは青い皿にのっている
  • リンゴが赤くておいしそうだ
  • お皿の色が白い方がいい
  • リンゴが食べたくなった

★ 初心者おすすめ覆面調査会社 ★
 
@ミステリーショッピングリサーチ
この調査会社の調査先は多岐にわたるので、他の調査会社よりも自分のニーズで調査店舗を選ぶことが出来ます。地域、時期にもよりますが飲食店、スーパー、小売店、エステ店、カラオケ店などが有ります。
ただし、調査店舗は選考により決定されます。調査報酬は、一例を言うと、居酒屋調査で6千円の報酬を得るのに5千5百円以上の飲食が義務付けられます。ここも、お金を稼ぐというより、楽しい食事の対価として調査報告をすると考えたほうがいいでしょう。
 
Aお客様の声.com
この中では調査内容にもよりますが、一番お金を稼げる調査会社です。多額なときは10万円を超す調査もありました。他の調査会社とは異なり、ある程度本格的な調査になることもあるので心構えが必要です。
また。定期的に調査仕事がないので予定が立てにくく、収入も臨時収入的に考えた方がいいと思います。
 
BMCC
この調査会社はファストフード店やデリバリー専門店などの調査を請け負っています。調査店の登録は基本的には早い者勝ちです(一番早く登録した人が審査で問題があれば再募集になります)。
調査レポートは、少しのコメントを求められますが全体的には簡単です。ただ、マニュアルが多く、覚えるのが大変です。
 
Cショップ・アンド・チェック・ジャパン
ここの調査会社はガソリンスタンドの調査が多いです。選択肢を選ぶ設問が多く、コメントも要求してきますが短めなので難しくはないと思います。
ガソリンスタンドの調査の場合、報酬は調査費用込みで2800円、調査費用はガソリン給油2000円以上ですので報酬額は800円になります。手間と時間を考えれば高報酬とは言えませんが、2000円分の給油で普段のガソリン代が補てんできると考えればいいと思います。
 
 

 
  
★ 最後に調査員の嘆き ★
 
僕の調査履歴は長く、今では数社と専属契約を結び、多いときには月に50件ほどの覆面調査をしています。サラリーマンの副業としては収入面では満足できる一方、ストレスがかなり溜まります。

ストレスが溜まる理由として
  1. 覆面調査は調査される側の人(店)の給与や人事査定に少なからず影響力を持ちます。それを考えると・・・。
     
  2. 調査結果は、その調査される店舗の査定だけでなく、調査員の査定にも結びつきます。提出したレポートによって調査員の能力が測られるわけです。
     
  3. 調査店のスタッフがマニュアル通りに仕事をしていれば満点です。難しいことはなくマニュアル通りにやれば満点がもらえるのです。一方で、調査員はマニュアル通りに頑張っている店舗に満点をつけると調査能力の欠如として扱われます。たとえ満点でも、減点にならない程度の注意やアドバイスが求められます。
     
ミステリーショッパーは収入面で言えば、ある程度不安定を覚悟しなければなりません。ミステリーショッパーに興味がある人は、はじめは職業として考えず、楽しい食事、買い物の代価として調査に携わる位の心積もりが必要かもしれません。
 

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